レトロな街並み

関東エリアには、都心から電車やバスで気軽に足を伸ばせる穴場スポットが数多く点在しています。メジャーな観光地ほど混雑せず、ゆったりとした時間を過ごせるのが魅力。ここでは、日帰り旅行でも十分に満喫できる“絶景”と“レトロ”をテーマにしたおすすめコースをご紹介します。

レトロ情緒あふれる川越散策

小江戸の街並みでタイムスリップ体験

埼玉県川越市は“小江戸”と呼ばれ、蔵造りの建物が立ち並ぶレトロな雰囲気が漂う街。メインストリートである一番街には、江戸〜明治期の面影を残す蔵造りの商家が数多く残っています。散策するだけでもフォトジェニックな風景が広がり、和菓子や地ビールなど食べ歩きも楽しめるスポットです。

公共交通でのアクセス

JR・東武東上線「川越駅」、または西武新宿線「本川越駅」から歩いて観光エリアへ行くことが可能。
東京方面から電車一本でアクセスしやすく、所要時間は約30〜60分。日帰りでもたっぷり遊べます。

おすすめの見どころ

時の鐘
川越の象徴ともいえる鐘楼。1日4回(6時、12時、15時、18時)鳴り響く音色に癒されます。

菓子屋横丁
昭和レトロな雰囲気が残り、駄菓子屋やせんべい店が軒を連ねるエリア。懐かしさに浸りながらおやつを楽しめます。

巨大地下空間が生み出す幻想美・大谷資料館(栃木県)

圧巻の石の採掘場跡を巡る

栃木県宇都宮市にある「大谷資料館」は、かつて石材の採掘場として使われていた地下空間が一般公開されている珍しい観光スポット。まるで地下神殿を思わせる広大な空間は、映画やドラマのロケ地としても度々登場しています。

公共交通でのアクセス

JR宇都宮駅から関東バス「大谷立岩」行きに乗り、「大谷資料館入口」で下車。そこから徒歩約5分。
宇都宮駅までは東京駅から新幹線(約50分)またはJR宇都宮線(約2時間)で到着可能。

おすすめの楽しみ方

地下空間内の気温は一年を通して比較的低めなので、夏はひんやり涼しく、冬は外気より暖かく感じられます。
周辺には、大谷石を活用したカフェやレストランが点在。ランチに立ち寄ってみるのも◎。

東京湾を一望!鋸山ロープウェー(千葉県)

スリル満点の“地獄のぞき”に挑戦

千葉県南房総エリアにある鋸山(のこぎりやま)は、切り立った岩肌や日本寺の大仏で知られる景勝地。山頂付近からは東京湾や房総半島の絶景を望むことができます。

公共交通でのアクセス

JR内房線「浜金谷駅」から徒歩約8分で鋸山ロープウェーの山麓駅へ。ロープウェーで一気に山頂へ上がれるため、体力に自信がなくても楽しめます。
東京駅からJR総武快速線〜内房線乗り継ぎで約2時間。

見どころポイント

地獄のぞき
崖の突端にせり出すようにある展望スポット。足元がすくむような高さと、眼下に広がる海のコントラストが迫力満点です。

日本寺大仏
石仏としては日本最大級。山頂の参道を散策しながら、自然と仏教文化を同時に堪能できます。

日帰りでも大満足!プランの立て方

モデルコース例

  • 午前
    早めに家を出て川越散策へ。観光案内所で地図を入手し、時の鐘や菓子屋横丁を満喫。
  • 昼食
    川越名物のさつまいもを使った和菓子や郷土料理を味わう。
  • 午後
    JR宇都宮駅に移動してバスで大谷資料館へ。地下空間を探検し、幻想的な雰囲気に浸る。
  • 夕方
    その日のうちに帰宅可能。もし余裕があれば宇都宮の餃子を食べて締めくくる。

このように主要駅同士を移動する場合は電車の本数も多く、慣れないバイクで長距離移動をするよりスムーズに観光できるケースもあります。

公共交通での旅をさらに楽しむコツ

乗り放題切符の活用

「休日おでかけパス」や私鉄各社の1日フリーパスなどは、エリア内の電車が乗り降り自由になるので、気軽にプラン変更もしやすくなります。

こまめに時刻表をチェック

ローカル路線バスは本数が少ないことも多いので、事前に時刻表を調べて計画的に観光するのがポイントです。スマホの乗換アプリを使えば迷わず移動できます。

荷物を軽くする

日帰り旅とはいえ、お土産を買うと荷物が増える場合があります。必要最低限の荷物だけ持って、身軽に動き回りましょう。

関東近郊には、電車やバスだけでも十分に楽しめる穴場がまだまだたくさんあります。川越の歴史情緒や大谷資料館の神秘的な空間、千葉・鋸山の絶景など、メジャー観光地に引けを取らない魅力を体感できるはず。バイクや車でアクセスするよりも費用を抑えられ、道中の景色や読書などを楽しみながら移動できるのも公共交通旅の醍醐味です。
次の休みはぜひ、電車やバスを駆使して、関東近郊の日帰り“絶景&レトロ”旅に出かけてみませんか?

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